スキー場から宿に帰ってきてからが大変だった。我々は二台の車で来ていたのだが、そのうちの一台は三日間宿の駐車場の奥に駐車したままだった。つまりこの三日間の降雪に見事に埋もれていたのだった。
上の写真に三つの雪の塊がある。手前に刺さっているスコップの上の部分に見える隙間は、車とその上に付いているジェットパックとの隙間である。その上にジェットパックの三倍の高さの雪が積もっている。
その車の後ろにある雪の塊が我々の車。そして更にその隣にもう一台。これらが三つの雪の塊の正体だった。
ここまで積もってしまうと人力だけで掘り起こすのではなく、重機で雪を掘り起こす。だがしかしいきなり重機を使ってしまうと思わず車を傷つけてしまう可能性があるので、先ず我々はスコップで車の大体の位置を割り出さなければならない。皆でスコップを持って車の位置を割り出す。そして運転席へもぐりこめる様にドアまでの道も掘り起こす。動かす為にアイドリングをするので、排気ガスがこもらないようにマフラーも掘り起こす。これを上記の三台のみならず、その他に三台。宿の方々と宿泊客の方々とで延々とラッセル。延々とラッセル。延々と。
そして重機登場。宿の店主が器用にさくさくと操り掘り起こしていく。通路となる部分の雪をすくって端に寄せる。そしてそこを踏み固める。スコップであたりをつけたところまでの雪をすくってどける。車の前を踏み固める。これを延々と何台分も。
そこまできたら車に乗り込んで動かしてみる。車の上にうず高く積もった雪を載せながら車が動き出す。そして激しく車を動かして積もった雪をなるたけ落とす。水をかぶった犬の様だ。これを延々と何台だったんだ?
こうしてようやく車を出す事が出来た。こうして我々は帰路につくことが出来た。この後高速道路の上で年を越した2007年12月31日の話でした。
とりあえずこの年末のスキーシリーズ終了。
そしてまた雪山に向かうのだった。