うちの部署周りの方々がペナン出張の際によく行くカレー屋。現地の人達がカレーを食べるNASI KANDARとは違い、ちゃんと店は室内にある。ちゃんとウェイターもいる。その分高い。だがしかし、日本人的にはそれでも安い。やはりこの国の食べ物は基本的には安いのだ。いや、日本の物価が高いとも言える。
大抵こういう店のウェイターは饒舌に話しかけてきて、ずらりと料理が並んでいるメニューは見せるが大体の料理を客の顔を見て決めてしまう。「はい、タンドリーチキン人数分ね。OK?で、カレーは何が良い?チキン?はい。チキンね。あとはエビ?魚?エビね。あとこの人数だったらもう一品くらいカレーがあれば良いかな。じゃあグリーンね。ナンはプレーンとチーズとガーリック良いね?ライスは?ホワイト?」ってな感じで素材だけ何となく聞くだけで、メニューに書かれた細かいカレーの違いは勝手に決めてしまう。
メニューに細かく書かれた料理名を見ても良くわからないことが多いので、これはこれで楽なもんでもある。
結果的に出てきた料理もなかなかのものだった。タンドリーチキンはジューシーだし、カレーもどれも美味い。
だがしかし、日本人向けと思ったのか、全体的に辛くない。いや、一般的には辛いんだけど、こんな何度もペナンに来て色んなモノを食べている我々にとってはどれもこれもマイルドに感じられてしまった。辛耐性がついてしまっているのだ。我々は何か物足りなさを感じていた。
そこで一品だけ「すごく辛いのを頼む!」とチキンのカレーを頼んでみた。
これは辛かった。すごく辛かった。
さらに苦味もあった。
振り返るとウェイターがニヤリと笑っていた。